検査によっては抗凝固薬入りの試験管を使うのはなぜ?|採血
【大好評】看護roo!オンラインセミナー
『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。
今回は抗凝固薬入りの試験管に関するQ&Aです。
大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授
検査によっては抗凝固薬入りの試験管を使うのはなぜ?
血液が凝固すると実施できなくなる検査には、抗凝固薬入りの試験管を使います。
白血球数、赤血球数、血小板数、ヘモグロビン量、ヘマトクリット値などを算定する一般血液検査、プロトロンビン時間や活性化部分トロンボプラスチン時間などをみる凝固・線溶系(せんようけい)検査、ホルモン定量検査などです。
これに対して、糖、蛋白、脂質、電解質、酵素などをみる生化学検査、血液型や感染症血清反応を調べる血清学的検査などには、遠心分離機にかけられる試験管を使います。この場合、抗凝固薬ではなく、血液の凝固を速める凝固促進薬が入ったものを用います。
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版