運動後や入浴後を避けて採血を行うのはなぜ?|採血
【大好評】看護roo!オンラインセミナー
『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。
今回は採血を行うタイミングに関するQ&Aです。
大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授
運動後や入浴後を避けて採血を行うのはなぜ?
運動や入浴によって、血液内の物質が変動する可能性があるためです。
食事や入浴後に採血をすると、血清蛋白の上昇がみられます。また、激しい運動の後は、筋肉の乳酸、ピルビン酸、無機リンなどが生成されたり、LDH、CPK、GOTなどの酵素が遊出して血中濃度が上昇します。運動や入浴によって減少することがあるのは、血糖、中性脂肪などです。
運動の影響は、行った運動の強度や持続時間、個人差などによっても異なりますが、翌日、翌々日まで影響が残る場合もあります。こうした影響を避けるためには、なるべく活動前に採血を行うことが大切です。
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版