最終更新日 2019/12/11

高次脳機能障害

高次脳機能障害とは・・・

高次脳機能障害(こうじのうきのうしょうがい、higher brain dysfunction)とは、の損傷によって生じる、言語や記憶、注意、情緒といった認知機能に起こる障害である。

 

原因

けがや病気により、脳に損傷を負うことが主な原因である。

 

成人の場合の高次脳機能障害の主な原因は、脳血管障害による脳卒中(脳出血脳梗塞、くも膜下出血など)や、脳外傷(交通事故などのケガによる)、脳炎、脳腫瘍などによる脳の損傷である。

 

小児の場合は、低酸素脳症、髄膜炎ウイルス性脳炎、頭部外傷、脳腫瘍などが挙げられる。高次脳機能障害は個人差も大きいため、発達障害との鑑別も難しい。

 

症状

高次脳機能障害の症状は、失語、失行、失認の他に、注意障害、記憶障害、社会的行動障害、遂行機能障害などが含まれる。

 

検査・診断

各症候から、失語、失行、失認、記憶障害、遂行機能障害などに分類されることが多いが、これらの症状はそれぞれに独立した脳機能の損傷によるものではない。そのため、言語や行為などの脳機能が互いに関連していることを理解し、複数の診察を通してどの脳機能に異常があるかを検討する必要がある(図1)。

 

図1脳の部位と各部位の主な機能

脳の部位と各部位の主な機能

 

リハビリテーション

各障害に合わせたリハビリテーションや対応を行う。
例えば、注意障害に対しては集中しやすい環境を整え、患者が興味を示す課題を、時間をかけて行わせる。遂行機能障害には、目標を定め、計画的に実行する訓練を行うなどである。

 

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