アジソン病とは・・・
アジソン病(あじそんびょう、Addison's disease)は、両側副腎の後天性慢性的病変により副腎皮質ホルモンの分泌低下を来した疾患である。
原因は、自己免疫疾患、結核、両側副腎への癌転移、アミロイドーシス・サルコイドーシスなどが挙げられる。
症状
症状は、副腎皮質ホルモンの分泌低下によるものと、それに伴う副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の増加によるものとの、大きく2つに大別される。
ホルモンの低下では、グルココルチコイド欠乏症状(体重減少、筋力低下、食欲不振、低血糖)やミネラルコルチコイド欠乏症状(低血圧、低ナトリウム血症、高カリウム血症)、アンドロゲン欠乏症状(女性では恥毛・腋毛の脱落)などが生じる。
診断
検査所見では、好酸球増加、低ナトリウム血症、高カリウム血症、低血糖などがみられる。血中コルチゾール低下、ACTH負荷試験での異常(血中コルチゾールや尿中17-OHCSの増加を認めないこと)で診断する。
治療
治療は、グルココルチコイド、ミネラルコルチコイド両方の作用を持つコルチゾール(ヒドロコルチゾン)を内服し、不足している副腎皮質ホルモンを補充する。根本的治療ではないため、生涯にわたって薬を服用しなければならないが、薬を飲んでいれば症状を抑えることが可能である。