皮膚とは・・・
皮膚(ひふ、skin)とは、人体の表面を覆い臓器などの身体の内部を保護する組織である。人体最大の面積、重量を有する臓器とされる。
役割
主な皮膚の機能としては、以下の7つが挙げられる。
1)身体の水分の喪失と透過を防ぐ
2)発汗などによる体温調整
3)微生物や物理的刺激などの外界からの影響から生体を守る
4)温度や痛みなどの感覚器としての役割を果たす
5)汗として体内から水分や一部の物質の排出
6)吸収機能(経皮吸収)
7)皮膚に含まれるメラニンによって紫外線が皮膚深部へ到達することを防ぐ
このように、皮膚は多くの役割を担う。
仕組み
皮膚の構造は、表皮、真皮、皮下組織の3層からなる(図1)。
図1皮膚の断面
表皮
一般的に角質層、顆粒層、有棘層、基底層に分けられる。角質層は水分の蒸発を防ぎ、異物や紫外線などの外的環境から人体を守る役割を果たしている。
真皮
表皮の下に存在する。コラーゲンなどの支持組織の他、血管や汗腺、毛包などの付属器が存在する。乳頭層、乳頭下層、網状層の3層からなる。
皮下組織
真皮と筋膜の間にある。脂肪組織が主体であり、脂肪層ともいう。
皮膚の表面には多数の皮溝と呼ばれる溝がある。皮溝には深いものと浅いものがあり、深い皮溝からは毛が生え、浅い皮溝(皮丘)では汗腺の汗孔が開口する。
皮膚付属器として、汗腺、脂腺、毛包がある。