最終更新日 2018/04/20

好酸球

好酸球とは・・・

好酸球(こうさんきゅう/eosinophil granulocyte)とは、好中球より大型の好酸性顆粒をもち、寄生虫駆除やI型アレルギーに関与する細胞である。
好酸球は、白血球の0.5~13%を占める。好中球、好酸球、好塩基球の3つに分類される顆粒球の1つであり、細胞質内に豊富な顆粒を有する骨髄系由来の細胞である。

 

好酸球の顆粒には、major basic protein(MBP)、eosinophil cationic protein(ECP)、eosinophil peroxidase(EPO)、eosinophil-derived neurotoxin(EDN)という4つのタンパク質が含まれており、それぞれに働きを持っている。

 

好酸球は、Ⅰ型アレルギー反応のTh2優位のサイトカイン環境下で病変局所や血中に動員される。組織を溶解する酵素を分泌し、慢性アレルギー疾患における組織の再構築(リモデリング)に影響する。また、寄生虫感染によって増加し、顆粒内のMBPや神経毒などでその駆除を行う働きがある。

 

好酸球が上昇する疾患は、感染症皮膚疾患、呼吸器疾患、悪性腫瘍、免疫疾患、神経疾患、消化器疾患、薬剤性など多岐にわたる。そのため好酸球の上昇のみでは疾患を特定することは困難である。
 

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