最終更新日 2019/11/08

顆粒球

顆粒球とは・・・

顆粒球(かりゅうきゅう、granulocyte)とは、白血球のうち骨髄系の細胞の一つであり、細胞質内に豊富な顆粒(殺菌作用のある成分)を有することを特徴とする。顆粒球は好中球好酸球、好塩基球の3種類に分類される。

 

顆粒球の成り立ち

骨髄内で造血幹細胞は骨髄芽球となり、そこから分裂して前骨髄球となる。この段階までは細胞内に小体を有し、その中には一次顆粒(アズール顆粒)が含まれている。前骨髄球が分化し骨髄球となると核小体は消失し、顆粒は二次顆粒(特殊顆粒)となる。この二次顆粒の染色性の違いにより、後にこれらは好中球、好酸球、好塩基球に分類される。骨髄球は後骨髄球に分化し、この時点で分裂能は消失する。これらが末梢血中に出ると桿状核球と呼ばれ、最終的には分葉核球となり、それぞれ好酸球、好中球、好塩基球などと呼ばれる。

 

顆粒球は骨髄で造血幹細胞から分葉核球になるまでに10日程度かかる。末梢血中に出ると6~8時間でその数は半減する。一度組織に入った顆粒球は、再び血中へ戻ることはない。組織では4日程度生きると考えられている。

 

なお、顆粒球が激減している状態を無顆粒球症と呼ぶ。一般的に好中球数が500/μL以下である状態を指す。無顆粒球症の原因は、感染症、薬剤、放射線による影響などさまざまである。

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