色素沈着とは・・・
色素沈着(しきそちんちゃく、pigmentation)とは、何らかの原因によってメラニン色素が過剰に産生され、それが沈着することで皮膚の色が濃くなった状態のことである。
種類
色素沈着は、限局性の(症状が生じる範囲が限られている)ものと、全身性の(症状が生じる範囲が限られず広範囲に及ぶ)ものがある。
(1)限局性の色素沈着
一般的なのは限局性の色素沈着であり、炎症や外傷、熱傷に続発することが多い。他には黒子(ほくろ)や皮膚炎などの皮膚科疾患、衣服の擦れなどの物理的刺激によって、色素沈着が起こることもある。
(2)全身性(びまん性)の色素沈着
全身性の色素沈着は通常基礎疾患を伴い、原因として副腎不全などの内分泌異常によるものや、肝硬変や慢性腎不全、ヘモクロマトーシスなどの代謝異常によるものがある。また、薬剤によっても全身性の色素沈着が起きることがある。
引用参考文献
1)昆みゆき.“色素沈着のケア”.dプログラム.
2)渡辺晋一.後天性色素沈着症の診断と治療.日本皮膚科学会雑誌.119(14).2009.3023-3028.
3)“慢性腎臓病 医療従事者向け”.国立循環器病研究センター 循環器病情報サービス.
4)慶應義塾大学病院 循環器内科.“ヘモクロマトーシス”.KOMPAS.