最終更新日 2019/01/07

骨髄移植

骨髄移植とは・・・

骨髄移植(こつずいいしょく、Bone marrow transplantation;BMT)とは、血液難病白血病悪性リンパ腫再生不良性貧血など)の患者に対し、提供者(ドナー)の骨髄細胞を静脈内に注入して移植する造血幹細胞移植のことである。骨髄移植は、臍帯血移植末梢血幹細胞移植に比べて、ドナーの負担が大きいことが欠点として挙げられる。

 

骨髄移植には、同種移植と自家移植がある。

 

同種移植

本人以外のドナーから骨髄細胞が提供された場合に行う移植。骨髄移植を成功させるためには、患者とドナーのHLA型をできるだけ一致させる必要がある。

 

移植前には、抗がん剤や放射線などにより、あらかじめ患者の骨髄細胞を全滅させておく。白血球減少による感染のリスクを防ぐため、無菌室による全身管理が求められる。
骨髄細胞を移植する際には、まずドナーに全身麻酔を行い、腸骨から骨髄液を採取する。次に、採取した骨髄液を患者の体内に注入(点滴)する。その結果、患者の骨髄液中の幹細胞が骨髄で増殖し、正常な血液細胞を作ることができるようになる。

 

移植に伴って、移植片対宿主病(GVHD)を予防するために、移植後6カ月は免疫抑制剤の投与を受ける。

 

自家移植

完全寛解期に患者自身の骨髄細胞を採取して冷凍保存したものを、再び患者の体内に戻す移植。移植前には、抗がん剤や放射線などにより、あらかじめ患者の骨髄細胞を全滅させておく必要がある。小児の神経芽細胞腫や悪性リンパ腫の治療として行われることが多い。患者自身の骨髄細胞を利用するため、移植反応が起こりにくいが、再発率が高いという欠点もある。

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