最終更新日 2017/07/18

ドナー

ドナーとは・・・

ドナー(どなー)とは、移植用の臓器・骨髄や、輸血用の血液などを提供する人を指す。donor。一方、ドナーの臓器を提供される側のことはレシピエントと呼ぶ。

臓器移植には、死亡した人から提供される死体臓器移植と、生きている人(主に家族)から提供される生体臓器移植がある。死体臓器移植には、さらに死した人から提供される脳死臓器提供と、心臓が停止した後に提供される心停止後臓器提供がある。

 

生体臓器移植で提供可能な臓器

肺、肝臓腎臓膵臓小腸、骨髄など。生体ドナーの場合、肝臓や小腸、骨髄は提供後残りの部分が成長するが、肺、腎臓、膵臓は摘出した分だけ臓器機能が低下してしまう。

 

脳死臓器提供で提供可能な臓器

心臓、肺、肝臓、膵臓、腎臓、小腸、眼球など、ほぼすべての臓器が可能である。

 

心停止後臓器提供で提供可能な臓器

腎臓、膵臓、眼球

 

臓器提供の適応基準

臓器提供時、医学的検査をして可否の判断を行う。臓器によってそれぞれ基準が定められており、癌や感染症などがあると適応不可となる場合がある。

 

臓器提供に適した年齢

心臓は50歳以下、肺は70歳以下、腎臓は70歳以下、膵臓は60歳以下、小腸は60歳以下、骨髄は65歳以下が望ましいとされている。肝臓は年齢の条件はない。この年齢を超えていても、健康であれば臓器の提供は可能である。最終的に臓器提供できるかどうかは、臓器移植ネットワークから派遣された医師の判断によって決まる。

 

死後に臓器提供したい場合の意思表示方法

・インターネットによる意思登録
・健康保険証などの意思表示欄への記入
・臓器提供意思表示カードへの記入

 

親族優先提供について

ドナー登録の際の意思表示には「親族優先提供」というものも存在している。この意思を表示していると親族に優先的に臓器が提供される。以下の3つの条件を全て満たしていることが親族優先提供の条件である。
1.本人(※15歳以上)が臓器を提供する意思に併せて親族への優先提供を書面によって希望している。
2.臓器提供の際、親族が移植希望登録をしている。
3.医学的に臓器提供が可能である。
なお、親族への提供を目的とした自殺を防ぐために、自殺によって死亡した方からの親族優先提供は不可能となっている。

 

臓器提供におけるドナー不足

日本においては、特に腎臓移植の手術を受けるために10年以上待たねばならないといわれている。アメリカでは2015年には臓器提供を希望している患者の10分の1程度にしか臓器提供はされなかった。また、登録しているドナー数も少なく、臓器提供を待っているうちに死亡するケースも珍しくない。国内国外を問わずドナー不足は深刻な問題になっている。

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