【完全ガイド】初めての転職も安心! 看護師の転職方法|進め方とポイント
「転職活動ってどんなふうに進めるの?」と不安な看護師の皆さんに向けて、転職するときの方法とポイントをご紹介します。
目次
看護師が転職するための5つのステップ
看護師さんの転職活動は、次の5つのステップで進めていきます。
1転職活動に向けて準備する
「そろそろ転職しようかな」と思ったら、まずは転職の目的や希望条件を考えてみましょう。
はじめは、どうして転職したいのか、転職でかなえたいことは何かを思い描く程度でもOK。
詳しくは「『転職しようかな…』と思ったら」を参考に、転職の準備を始めてみてください。
2求人を探す・情報収集
転職についておおよそのイメージをつかんだら、さっそく情報収集をスタートして希望に合った病院・施設を探しましょう。
実際の求人情報を見てみることで、希望条件などもより具体的になっていきます。
転職活動は求人探しから応募・面接まで「自分で進める方法」と、各段階でプロのサポートがある「転職サービス(紹介会社)利用する方法」があります。「看護師の転職 具体的な方法は4つ!」を参考に、自分に合った方法で情報収集を進めましょう。
3履歴書を書き、求人に応募する
希望する病院・施設が決まったら、求人に応募します。
履歴書や職務経歴書など、必要な書類を用意し、志望先に送りましょう。
応募の前に「病院見学」をすることもありますが、「見学の後、そのまま面接」というケースもあるので、その場合は履歴書も持参していきます。
4面接を受け、内定をもらう
書類選考を通過したら、いよいよ面接です。
面接では、自己紹介や志望動機など、必ず聞かれる質問があるので、考えをまとめて話す練習しておくと自信をもって臨めます。
明るい表情で、前向きな姿勢ややる気を伝えましょう。
内定をもらったら、できるだけすぐに返事をするのがマナーです。
5退職の手続きをする
転職先が決まったら、今の職場の退職手続きを進めます。
スッキリ円満退職できるように、退職の意思ははっきりと伝えるのがポイントです。
退職日の調整、退職届の提出、仕事の引き継ぎと、最後まできちんと勤めましょう。
看護師の転職 具体的な方法は4つ!
情報収集や求人への応募など、看護師さんが転職活動するときの具体的な方法は、主に次の4つです。
それぞれのメリット・デメリットもあわせて紹介します。
1病院・施設ホームページなどで採用情報を探す
病院や施設のホームページなどから直接、採用情報にアクセスして、個人で応募する方法です。
志望度が高いと評価してもらいやすい半面、求人探しや応募、面接対策、条件交渉など、すべて自分で行う必要があります。
ホームページからだけでは、人間関係や待遇などのリアルな情報は得にくいので、元同僚や先輩などが働いていれば紹介してもらうのも◎。ただし、「内定をもらったけれど辞退したい」というとき、少し気まずくなる可能性も。
- 応募したい病院が決まっていれば効率的
- 志望度が高いと評価してもらいやすい
- 病院側は採用コストが抑えられる
- 応募したい病院が決まっていないと、情報収集が大変
- 応募や面接の段取り、条件交渉などをすべて自分で行う必要がある
- 職場の雰囲気などの具体的な情報が得にくい
2転職サービス(紹介会社)を利用する
2つ目は、看護師向けの「転職サービス(紹介会社)」を利用する方法です。
転職サービスでは、看護師さん1人1人に担当のキャリアアドバイザー(エージェント)がつき、転職活動を全面的にサポートしてくれます。
たくさんある求人の中から自分の適性・条件に合う職場を探してくれるほか、履歴書の作成サポート、面接でよく聞かれる質問への対策、給料や休日などの条件交渉、今の職場を円満に退職するためのアドバイスなども頼れます。
「初めての転職で1人では不安」「忙しくて転職活動の時間がとれない」という方におすすめの転職方法です。
一方、看護師向け転職サービスはたくさんあるだけに、中には求人・担当者・サポート体制の質が低いところも…。実際に転職サービスを利用した人の評判などを参考に選ぶと良いでしょう。
- 求人情報の数・種類が豊富
- 専任の担当者がつき、転職活動全般にサポートがある
- 職場の雰囲気や待遇などのリアルな情報も詳しい
- 求人情報や担当者・サポートの質が低い会社もある
- 担当者とのやりとりが必要
- 地方の求人は少ない傾向も
3求人サイトを利用する
3つ目は「求人サイト」を利用する方法です。
「転職サービス(紹介会社)」と似ていますが、求人サイトは担当のキャリアアドバイザーなどがつきません。サイト上にある豊富な求人情報の中から、自分のペースで応募できるので、気軽に転職活動を進められます。看護師向けに特化した求人サイトなら探しやすさも◎。
ただし、応募先とのやり取りや条件交渉、履歴書作成、面接対策などは、自分で行う必要があります。また、求人によっては、職場の雰囲気といった具体的な記載がない場合もあるので、情報収集をしっかり行いましょう。
- 豊富な求人を気軽に閲覧できる
- 自分のペースで転職活動ができる
- 転職活動に役立つノウハウ記事なども豊富
- 応募や面接の段取り、条件交渉などをすべて自分で行う必要がある
- 履歴書作成や面接対策などのサポートがない
- 職場の雰囲気などの具体的な情報が得にくい
4nナースセンター、ハローワークで探す
日本看護協会・都道府県看護協会が運営する「ナースセンター」、公的機関である「ハローワーク」で求人情報を探す方法です。
いずれも公的なサービスなので安心感があります。
ただし、求人数が少なく、希望条件に合った求人を探しにくい傾向があります。
また、さまざまな職種を扱うハローワークは、担当者が看護職に詳しくないことが多いでしょう。
- 公的サービスの安心感がある
- 小規模なクリニックや地方の求人情報が豊富
- (ナースセンターの場合)担当者が看護師なので看護師目線のアドバイスがもらえる
- 民間の転職サービスに比べて履歴書作成や面接対策のサポートが薄い
- 扱っている情報が少なく、条件に合った求人を探しにくい
- 職場の雰囲気などの具体的な情報が得にくい
看護師の転職時に必要な情報収集について、くわしくは下記の記事で解説しています。こちらもあわせて参考にしてください。
「転職しようかな…」と思ったら
「そろそろ転職かな…」と意識し始めたら、具体的な転職活動に入る前に考えておきたいことがあります。
転職の目的と条件をはっきりさせよう
まずは「なぜ転職するのか(目的)」と「転職でかなえたいこと(条件)」をはっきりさせることが大切です。
ここが明確でないと、情報収集するときにも焦点が絞れず、ダラダラと求人を眺めることになってしまいます。
転職を考えるのは、今の仕事に何かしらの悩みやつらさ、物足りなさを抱えているときでしょう。例えば
- 多忙な病棟で常に慌ただしく、身体的につらい
- 職場の人間関係が悪い
- 残業や夜勤が多く、休みが少ない
- もっと給料の良い条件で働きたい
- スキルアップしたい
- 結婚・出産・育児と両立できる環境で働きたい
など、漠然とした「辞めたい気持ち」の背景にどんな理由・目的があるのか、自分の中で整理してみましょう。
「なんのために転職するか」がはっきり見えれば、「それをかなえるために必要な条件」も自然と決まってくるはず。
勤務環境/待遇・給料/勤務地/病院・施設の種類/診療科など、希望の条件をいくつか挙げたうえで、優先順位をつけていきましょう。
自分のキャリア・スキルを振り返る
次に、自分のキャリア・スキルを振り返ってみましょう。
転職活動では「自分はどんな人間か」「看護師として、どんなキャリア・スキルを積んできたか」を伝えなくてはいけません。
履歴書などの応募書類や面接など、アピールする機会が多くあります。
- 看護師になった理由
- これまでどんな経験を積んできたか
(病棟・領域について/患者さん・疾患について/ケア・業務について/院内の役割について…など) - これまでの経験でどんな思いを持っているか、どんな看護がしたいか(看護観)
- 身につけたスキル、資格
などを振り返ってみると、自分の長所や強みがわかり、自分に合った職場を探しやすくなります。
転職活動(情報収集~内定)に必要な期間は、およそ1~3カ月と言われています。
情報収集から早ければ1~2週間、長くても半年ほどで転職先を決めるケースが多いようです。
転職活動のスケジュールを立てるときは、まず退職・転職したい時期を設定し、そこから逆算して考えると良いでしょう。
また、看護師の求人は春~夏にかけて多くなるため、この時期に応募・面接のステップに進めると有利です。
ただし、気をつけたいのが、今の職場への退職の意思表示の時期。
一般的には「退職日の1カ月前」が多いですが、看護師の場合、就業規則に「2カ月前に申し出ること」と書かれていることがあります。
「次の職場への入職日も決まっているのに、退職できない!!」ということがないように、転職活動を始める前に、就業規則などで確認しておきましょう。