体温 とは・・・
体温 (たいおん、body temperature)とは、体の温度のことである。ヒトの場合、約37℃が維持されている。BT(Body Temperature、英語)、KT(Korper Temperatur、ドイツ語)と略す場合もある。
計測の際は主に体温計を用い、口(口腔温)、脇(腋窩温)、直腸(直腸温)、耳(鼓膜温)を計測する。恒温動物であるヒトの場合、計測方法や計測日時および年齢をはじめとした要因により差が生じるものの、環境の変化を比較的受けにくい体の内部温度である核心温度(深部体温、中枢温)は、異常がなければ37℃程度を維持している。
体温を一定に保つための体温調節中枢は、脳の視床下部にあり、外界の温度が高い場合、発汗や皮膚の血管の拡張によって熱放散の促進を行う。一方、外界の温度が低い場合、皮膚血管の収縮や立毛筋の収縮(鳥肌)で熱放散の抑制、骨格筋の収縮(ふるえ)によって熱産生の促進を行う。なお、ヒトの場合においては衣服を着る、脱ぐという行為でも多少の体温調節は可能となる。
体温の調節に支障を来すと、結果として低体温症や高体温症といった病態が現れる。
引用参考文献
1)入來正躬監.なぜ体温は37℃なのか?.テルモ体温研究所.
2)医療情報研究所編.自律神経系.病気がみえる 脳・神経vol.7.メディックメディア.2017,206.(ISBN 9784896326864)
3)和田攻ほか編.体温.看護大辞典.第2版,医学書院.2010,1861.(ISBN 9784260005135)