ミオクローヌスとは・・・
ミオクローヌス(みおくろーぬす、myoclonus)は、不随意運動の1つで自分の意思・意識とは関係なく繰り返し起こる、電撃的で突発的な体の一部の素早い筋肉運動のことである。手足の遠位部や顔面、体幹に生じ、通常、意識消失は起こらない。
限局的であれば、筋肉の一つがピクっとする程度であるが、複数の筋が迅速で周期的な収縮をすることもある。
生理的なものもあり、横隔膜のミオクローヌスとしてはしゃっくり(吃逆)が有名である。健康な人でも睡眠中、とくに寝入りばなに体や手足がピクっとするといった睡眠時ミオクローヌスが生じることがある。
ミオクローヌスは安静時に生じることが多いが、随意運動で引き起こされるものを動作性ミオクローヌスという。大脳皮質から脊髄に至る中枢神経系内のさまざまな部位の障害で生じ、皮質性、皮質下性、脊髄性の3つに分類されることが多い。
ミオクローヌスの原因としては、Creutzfeldt-Jakob病(CJD)や亜急性硬化性全脳炎(SSPE)、進行性ミオクローヌスてんかん、無酸素脳症、代謝性脳症、脳幹梗塞のほか、腫瘍、感染、外傷、多発性硬化症が挙げられる。
原因診断に応じて治療を選択する。原因が皮質・皮質下性の場合、ベンゾジアゼピン系の抗てんかん薬(クロナゼパム)が使用されることが多い。