しゃっくりとは・・・
しゃっくり(hiccup)とは、横隔膜・肋間筋・前斜角筋などの呼吸筋の間代性けいれんと声門閉鎖が同期して生じ、「ヒック」というような独特の音が出る現象のことである。吃逆(きつぎゃく)ともいう。
吃逆反射の中枢は延髄にあり、求心路に何らかの刺激が加わると、吃逆中枢より横隔神経と迷走神経を介して横隔膜と声門が刺激され、吸気運動(横隔膜の収縮運動)と声門閉鎖運動(声門閉鎖筋の運動)が協調して吃逆が起こる。
分類
しゃっくり(吃逆)は持続期間により、3つに分類される。
・良性吃逆発作:48時間未満で自然に軽快するもの
・持続性吃逆:48時間以上から1カ月以内の間にわたって続くもの
・難治性吃逆:1カ月を超えるもの。
良性吃逆発作の原因は、胃の拡張(空気・摂取した食事・アルコール摂取など)によるものが多い。また、急激な胃の温度変化(冷水の飲水など)・興奮・喫煙なども原因になり得る。
難治性発作の原因は、心因性・器質性(中枢神経系・末梢神経系・代謝性・薬剤性・感染性)・特発性に分類することができ、さまざまな原因が存在する。難治性吃逆では、食事摂取量の減少・うつ症状・体重減少・不眠などの原因となり得る。
しゃっくり(吃逆)の頻度は2~60回/分であり、血中二酸化炭素濃度が低下すると増加し、逆に上昇すると減少する。睡眠中は消失し、覚醒とともに出現するものもある。