脊髄とは・・・
脊髄(せきずい、spinal cord)とは、脳から延長した円柱状の神経の束であり、中枢神経の一部分である。
構造(図1)
脊髄は、脊椎の中の脊柱管と呼ばれる空間を通っており、内側から軟膜、クモ膜、硬膜という三層の髄膜に包まれている。
図1脊髄の構造
脊椎は、頭側から7個の頚椎、12個の胸椎、5個の腰椎、5個の仙椎、3〜6個の尾椎の計32〜35個の髄節から成るが、脊髄はその中を脳から第1〜2腰椎の高さまで伸びている。それより下方は神経線維の束となり、馬尾神経と呼ばれる。
脊髄は髄節ごとに脊髄は髄節ごとに前根と後根という神経線維が、それぞれ前角、後角から左右に伸びている。前根は中枢から末梢へ情報を伝える(遠心性)運動神経や自律神経であり、後根は末梢から中枢に向かって情報を伝える(求心性)の感覚神経である。左右に伸びた前根と後根は、すぐに合流して脊髄神経となる。
脊髄神経
脊髄神経は計31対の神経からなる。
・頸髄から8対(第1頸神経;C1〜第8頸神経;C8)
・胸髄から12対(第1胸神経;Th1〜第12胸神経;Th12)
・腰髄から5対(第1腰神経;L1〜第5腰神経;L5)
・仙髄から5対(第1仙骨神経;S1〜第5仙骨神経;S5)
・尾髄から1対(尾骨神経)
これらは、中枢神経と筋肉あるいは感覚受容器を連絡する末梢神経系を形成している。