身体発育曲線、カウプ指数・ローレル指数

『新訂第2版 写真でわかる小児看護技術 アドバンス』(インターメディカ)より転載。一部改変。

今回は身体発育曲線、カウプ指数・ローレル指数について解説します。

 

風間 敏子
元 難病子ども支援全国ネットワーク電話相談室

 

 

身体発育曲線を用いて評価

身長体重・頭囲・胸囲の測定値は身体発育曲線を用いて評価する。

 

また、平均値(表1)を参考にするとともに、出生時からの個人差があるため、その小児の前回の測定値からの増加量を目安にする。

 

表1 乳幼児身体発育調査(平均値)

※横にスクロールしてご覧ください。

表1脊髄疾患の看護の経過 一覧

平成22年 厚生労働省統計調査

 

 

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カウプ指数・ローレル指数による発育評価

小児の栄養状態、体格の評価には、カウプ指数(Kaup Index)・ローレル指数(Rohrer Index)が広く用いられている。

 

カウプ指数は、体重増加が著しい生後3か月以内を除く乳幼児が対象となる(表2)。カウプ指数はボディマス指数(Body Mass Index)と同様の計算式を用いる。

 

幼児期後半より学童には、ローレル指数を用いる(表3)。

 

カウプ指数

カウプ指数=体重(g)÷身長2(cm)×10

 

(例) 体重 :10kg/身長:80cmの場合

10,000÷802×10
=10,000÷6,400×10
=15.625
=16

 

表2 乳幼児の発育評価

乳幼児の発育評価

 

ローレル指数

ローレル指数=体重(g)÷身長3(cm)×104

 

(例) 体重 :20kg/身長:120cmの場合

20,000÷1203×104
=20,000÷1,728,000×10,000
=115.7407
=116

 

表3 幼児期後半~学童の発育評価

幼児期後半~学童の発育評価

 

POINT

計算尺を活用して、迅速に評価!

カウプ指数・ローレル指数による発育評価を行うには、図1のような計算尺を用いるとよい。

 

計算尺は、身長の値をセットすると、該当する体重値の位置に、指数と判定が表示される仕組みになっている。
迅速に正確に、判断を行うことができるため、臨床で活用されている。

 

図1 計算尺

計算尺

 

 

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[出典] 『新訂第2版 写真でわかる小児看護技術 アドバンス』 監修 山元恵子/編著 佐々木祥子/2022年7月刊行/ インターメディカ

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