中心静脈栄養法を行うのはなぜ?|中心静脈栄養法
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『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。
今回は中心静脈栄養法に関するQ&Aです。
大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授
中心静脈栄養法を行うのはなぜ?
中心静脈栄養法を行うのは、濃度が濃く、末梢からは注入できないような高カロリーの輸液を行うためです。主に、患者の経口摂取が不可能な場合、あるいは経口摂取が悪影響を与える場合、経口摂取だけでは不十分な場合などに行います。
また、単にエネルギーを補給するだけでなく、代謝異常の改善、敗血症の補助治療を目的として行うこともあります。静脈穿刺が困難で、繰り返し静脈内薬剤投与が必要とされる場合にも、中心静脈栄養法を用います。
静注用脂肪乳化剤(にゅうかざい)の併用で、末梢からある程度のカロリーは投与できます。しかし、高濃度・高浸透圧の輸液を行うと血管痛や静脈炎の原因になりますので、中心静脈に留置したカテーテルから輸液を行います。
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版