誤嚥はなぜ起こってしまうのでしょうか?

『根拠から学ぶ基礎看護技術』より転載。
今回は誤嚥に関するQ&Aです。

 

江口正信
公立福生病院診療部部長

 

誤嚥はなぜ起こってしまうのでしょうか?

 

嚥下に必要な反射(嚥下反射)の異常、嚥下力の低下あるいは食道の狭窄などによって、食塊が誤って気管に入ってしまうからです。

 

誤嚥の原因は

咽頭に送られた食物(食塊)が食道に送られるには、①嚥下反射による気管へ誤まって入ることの防止、②咀嚼筋の働き、③舌や咽頭の筋肉の働き、④食物の通過経路に狭窄がなく開いている状態、などが必要となりますが、具体的には以下の原因によって誤嚥が起こることがあります。

 

  1. 寝たきり状態。
  2. 加齢による咀嚼機能や神経機能(嚥下反射)の低下。
  3. 口腔内の異常による咀嚼機能低下:の欠損、かみ合わせの不良、口腔乾燥、口腔内腫瘍、炎症など。
  4. 神経系の機能低下:血管障害、認知症など。
  5. 喉頭・咽頭および食道の腫瘍、食道機能低下(下部食道括約筋機能障害)、切除後状態。

 

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本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『新訂版 根拠から学ぶ基礎看護技術』 (編著)江口正信/2015年3月刊行/ サイオ出版

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