歯とは・・・
歯(は)は口腔内にある、食物を咀嚼する器官である。人体の中で最も硬いとされる。乳幼児期の歯は乳歯と呼ばれ、全部で20本ある。
乳歯の歯胚は妊娠7週目よりできはじめ、乳歯5か月頃より歯の石灰化が始まり、出生時には萌出の準備ができる。生後6~8か月ころより萌出がはじまり、3歳頃には全て生えそろうことが多い。前方から順に、乳中切歯、乳側切歯、乳犬歯、第一乳臼歯、第二乳臼歯という。
学童期である6歳頃から、乳歯は順に永久歯へ生え変わり、13~14歳頃にはおおよそ28本が生え揃う。永久歯は全部で32本である。前方より、中切歯、側切歯、犬歯、第一小臼歯、第二小臼歯、第一大臼歯、第二大臼歯、第三大臼歯という。第三大臼歯の萌出には個人差があり、生涯生えてこない場合もある。
臨床的には、歯茎の上のみえるところを歯冠、歯茎以下を歯根という。解剖学的にはエナメル質が覆う範囲を歯冠、セメント質が覆う部分を歯根という。歯の構造は乳歯、永久歯でほぼ同じではある。内側より神経や血管が存在する歯髄腔、歯の大部分を占める象牙質、解剖学的な歯冠部を覆うエナメル質、歯根の表面を覆うセメント質である。