1日に必要な水分量は、どのくらいなの?

『根拠から学ぶ基礎看護技術』より転載。
今回は1日に必要な水分量に関するQ&Aです。

 

江口正信
公立福生病院診療部部長

 

1日に必要な水分量は、どのくらいなの?

 

1日に必要な水分量は、飲料水として1000~1500mL程度と考えられています。

 

1日に行われる水分出納(in-out)

成人の1日に排出される水分量は、①尿として1000~1500mL、②不感蒸泄として約900mL、③糞便中の水分(約200mL)などがあります。

 

尿は、体内で生じる老廃物などを排泄するために必要な最小限の尿量(約500mLで、これを不可避尿とよびます)と、他に排泄される尿量(500~1000mLで、これを可避尿とよびます。この尿量は飲料などの摂取される水分量や気温、運動量などによっても増減されます)の合計になります。

 

不感蒸泄は、肺や皮膚から排泄される水分(肺からの呼気に含まれる水蒸気量が約400mL、皮膚から無意識に排泄される(運動時の汗とは異なります)水分量が約500mLになります。

 

これに見合う摂取される水分は、①飲料水1000~1500mL、②食物に含まれる水分(約800mL)、③代謝水(約300mLで、各種栄養素が体内で酸化分解されるときに生じる水分)などがあり、ホルモンなどによる調節が働きますが、摂取量と排出量との均衡を保つ必要があります(表1)。

 

表11日の水分出納

1日の水分出納

 

 

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本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『新訂版 根拠から学ぶ基礎看護技術』 (編著)江口正信/2015年3月刊行/ サイオ出版

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