経管栄養チューブの挿入の長さが成人で 45~50cmなのはなぜ?
『根拠から学ぶ基礎看護技術』より転載。
今回は経管栄養に関するQ&Aです。
江口正信
公立福生病院診療部部長
経管栄養チューブの挿入の長さが成人で45~50cmなのはなぜ?
〈目次〉
経管栄養が行なわれるのは
経管栄養法は、嚥下障害および消化管の通過障害などがあって口から食事を摂取することが不可能な場合に行なわれます(図1)。また、意識レベルの低下している患者にも栄養補給として行なわれます。
経管栄養チューブの挿入する長さは
経管栄養チューブの長さが短すぎると胃まで届かないので、通過障害のある場合などでは栄養剤が貯留して、逆流してくる可能性もあります。逆にチューブが長すぎると、胃壁を刺激したり穿孔を起こす危険があるので、必ず挿入する際には、45~50cmの箇所に目盛りをつけておくことが必要です。
また、経管栄養チューブが胃内に入ったことを確認する方法は、次のとおりです。
- ①注射器で引くと胃液が採取される。
- ②注射器で空気を注入し、聴診器を季肋部に当てると泡音が聴こえる。
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本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『新訂版 根拠から学ぶ基礎看護技術』 (編著)江口正信/2015年3月刊行/ サイオ出版