今シーズンのインフルエンザ、例年より少ない…?!|看護roo!ニュース

インフルエンザ流行マップ(2019年第7週:2019年2月11日~2月17日、2020年第7週:2020年2月10日~2月16日)

インフルエンザ流行レベルマップ(国立感染症研究所)を基に看護roo!編集部で作成

 

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が連日ニュースとなる中、あまり注目されていませんが、インフルエンザ患者が減っています

 

同じ時期の「インフルエンザ流行レベルマップ」(国立感染症研究所)を前年と比べてみると一目瞭然。

 

警報レベルを超える赤色の都道府県は明らかに減っており、注意報レベル(黄色)以下になっている都府県が半数近くになっています

 

ちょっと気になる、インフルエンザの動向をまとめてみました。

 

※定点医療機関当たり患者数が基準値を超えると、保健所ごとに注意報や警報が出されます。基準値は注意報=10人、警報=30人(警報継続の基準値は10人)です。注意報・警報の出た保健所が多い都道府県ほどマップの色が濃くなります。

 

 

今シーズンは流行のピークアウトが早い?

インフルエンザの流行は例年、1月下旬から2月上旬にピークを迎えます。

 

国立感染症研究所によると、全国の定点医療機関(約5000カ所)の平均患者数は、今シーズン(2019-2020)は1月上旬から減り始めました

 

前シーズン(2018-2019)と比べると、1月第4週の患者数は約3分の1まで減っています。

 

このまま減少傾向が続けば、例年よりかなり早いタイミングでピークアウトしたとみられます。

 

2018-2019シーズンと2019-2020シーズンの定点当たりインフルエンザ患者数比較

感染症発生動向調査週報(IDWR)(国立感染症研究所)を基に看護roo!編集部で作成

 

 

2009-2010シーズン以来の早い流行

過去10シーズンの平均患者数の推移と比較してみても、今シーズンは新型インフルエンザが流行した2009-2010シーズン以来、早い時期に流行の波がみられます

 

今シーズンのインフルエンザ患者が早い時期に減り始めたのは、新型コロナウイルスの影響で予防意識が高まっているからではという見方も一部報道ではみられますが、実際のところはわかりません。

 

過去10シーズンの定点当たりインフルエンザ患者数推移

感染症発生動向調査週報(IDWR) および 感染症発生動向調査事業年報(国立感染症研究所)を基に看護roo!編集部で作成

 

 

まだ油断できないインフルエンザ

とはいえ、インフルエンザは気候の変化に左右されるため、再度、流行する可能性があります。

 

引き続き、手洗いやエチケットなどの徹底、インフルエンザが疑われる患者がほかの患者と接触しないようにするなど、インフルエンザを予防するための感染対策が必要です。

 

医療従事者として、今後のインフルエンザの流行状況に注意しておきましょう。
 

 

看護roo!編集部 坂本朝子(@st_kangoroo

 

 

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(参考)

感染症発生動向調査週報(IDWR)(国立感染症研究所)

感染症発生動向調査事業年報(国立感染症研究所)

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