新生児とは・・・
新生児(しんせいじ、newborn infant)とは、WHOの定義によると生後28日未満の子どもを指す。
新生児期は、早期(0~6日)と後期(7~27日)に分けられる。
胎児と新生児の一番大きな違いは呼吸の変化である。胎児期の肺は羊水で満たされているが、出生と同時に空気を吸い込むことで羊水は肺胞から血液中に移行し、肺が空気で満たされるようになる。しかし、出生時に呼吸を阻害する因子がある場合、肺胞のガス交換面積は少なく、それと比較して代謝が活発なため、容易に呼吸不全に陥る。さらに、気道が狭く細いため、少量の分泌物でも気道閉塞を起こす可能性がある。
循環の面では胎児期に使用していた卵円孔と動脈管は不要となるため、出生後数時間で閉鎖する。この閉鎖不全があるとチアノーゼの出現や、心雑音の聴取等異常所見が出現する。
免疫の面では胎児期に免疫グロブリンG(IgG)が母体から移行されるため、さまざまな感染症の罹患を防ぐことができる。しかし、白血球やリンパ球の異物処理能力には劣る部分があり、自力で十分な免疫グロブリンを産生することが可能になるにも時間がかかるため、新生児期の感染症は重症化しやすいと言える。
神経の面において新生児の中枢神経は易障害性であり、出生時の低酸素や虚血は中枢神経系に大きなダメージを与える。しかし、発達途上であるため可朔性も持ち合わせており、新生児期に脳へのダメージがあっても後遺症を残さない児も数多くいる。
また、さまざまな原始反射がみられる。