卵円孔とは・・・
卵円孔(らんえんこう)とは、胎児期の心臓に存在するあなのことである。胎児期は肺が機能していないため、左心房と右心房を卵円孔がつなぐことで、血液の循環が行われる。通常は出生後、肺機能の活動開始および呼吸の開始と共に卵円孔は自然に閉鎖する。
しかし、約20%の確率で卵円孔が5mmほど開いたままの状態となり、これを卵円孔開存と呼ぶ。卵円孔開存のために血液が通常とは異なるルートを流れる(右‐左シャント)と、脳梗塞の一種である奇異性脳塞栓症を引き起こす場合がある。
一方で、胎児期に卵円孔が閉鎖することもあり、この場合を卵円孔早期閉鎖と呼ぶ。
引用参考文献
1)卵円孔開存と脳梗塞との関係.公益財団法人 日本心臓財団.