門脈とは・・・
門脈(もんみゃく、portal vein)とは、消化管を流れた血液が集まって肝臓に注ぐ部分の血管のことである。肝門脈ともいう。
門脈には胃、小腸、大腸、膵臓、脾臓、胆嚢などの消化器から流れ出る静脈が集まっており、腸管で吸収されたアミノ酸、膵臓で作られたインスリンをはじめとしたホルモン、脾臓から排出された分解物などを肝臓に運ぶ。
肝臓に流れ入る血流は肝動脈系と門脈系に分類され、これらの血液は肝臓を通過される際に肝細胞によって代謝や解毒などの作用を受け、肝静脈、下大静脈を経由して心臓に循環していく。
この門脈系統のどこかに血流の異常が生じ、門脈圧が上昇した状態を門脈圧亢進症という。肝硬変などによって引き起こされる。
引用参考文献
1)山下廣.門脈.医学大辞典.第2版,伊藤正男ほか編.医学書院,2003,2780.(ISBN 9784260005821)
2)日本小児外科学会.門脈圧亢進症.