血漿とは・・・
血漿(けっしょう)は、血液の細胞以外の成分である。血液の約60%を占め、残り40%が血球(赤血球、白血球、血小板)である。血液を試験管に入れて遠心分離すると上清として得られる黄色い液体成分が血漿である。
細胞の外にある体液をまとめて細胞外液と呼ぶ。体重の約20%にあたり、体重60kgの人では12Lとなる。細胞外液の約3/4は間質液で、約1/4が血管内に存在する血漿である。すなわち体重60kgの人の3L程度が血漿である。血漿と間質液は毛細血管壁の穴を介して常に行き来しており、タンパク質濃度は血漿が高い点を除けば両者の成分はほぼ同じである。
血漿の95%は水で、そのほかにタンパク質、糖、脂質、尿素、乳酸、クレアチニン、ビリルビン、電解質(とくにNa+、CL-、HCO3-、少量のCa++、Mg++、K+)などが存在している。血漿はとくにタンパク質の貯蔵庫として重要であり、浸透圧維持や運搬にかかわるアルブミン、免疫機能維持に関与するグロブリン、止血機能を果たす凝固因子といったタンパク質を含んでいる。
凝固因子の補充目的の輸血用血液製剤として用いられる新鮮凍結血漿(fresh frozen plasma, FFP)は、採血して4時間以内の全血を遠心分離して得た血漿を凍結したものである。