横溢性尿失禁とは・・・
横溢性尿失禁(おういつせいにょうしっきん)は、尿排出障害のため、膀胱内に顕著な残尿があり、常に膀胱が充満した状態となるために膀胱内の尿があふれ、少しずつ漏れる状態のことである。溢流性尿失禁(overflow incontinence)ともいう。
自身は尿意があるにもかかわらず、排尿することができない。
尿排出障害の原因はニつに分けられる。ひとつは前立腺肥大や尿道狭窄などによる下部尿路閉塞によるものである。もうひとつは、仙髄にある下位排尿中枢以下の末梢神経障害による神経因性膀胱で、膀胱収縮が障害され、尿排出障害をきたす。糖尿病性末梢神経障害、腰部脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア、直腸癌・子宮癌術後における末梢神経障害、馬尾腫瘍などが基礎疾患となる。