気管内チューブとは・・・
気管内チューブ(きかんないちゅーぶ)とは、気道確保や誤嚥(ごえん)防止のため口または鼻から気管内に挿入する管である。昏睡状態、心肺停止状態、全身麻酔の際に人工呼吸管理が必要な場合に使用される。また気管支鏡検査やレーザー治療、気管支へのステント留置における処置の際にも使用される。挿管チューブとも呼ばれる。
気管内チューブには先端に空気を入れて膨らますことができるカフありとカフなしがある。
種類
カフあり
先端に空気を入れて膨らませることができるカフが付いており、チューブと気管の間から換気した空気が口側に漏れないようにできている。呼吸管理を効果的に行うことができる。
・
カフなし
気道が細くカフを膨らますことができない新生児や乳幼児の気道確保・呼吸管理のために使用されることが多い。
使用上の注意
・チューブのずれや誤抜去の防止のため、粘着テープを使用して口の周囲に固定する。気管内チューブホルダー(チューブを固定する専用の器具)も販売されているが、利便性、経済性から、通常、粘着テープとバイトブロック(歯の咬合からチューブを守る医療器具)を適切に用いる。
・気管内チューブの固定位置と深さ、サイズを記録する。
・気管内チューブを数日間に渡って使用する際は、口腔ケアと合わせて1日1回は粘着テープを貼りかえる。
・皮膚の清拭を必ず行い、清潔を保つ。
・使用後は廃棄し、再滅菌したり再使用したりしない。
・保管時は品質の劣化を防ぐため、直射日光や蛍光灯を避けパッケージに入れたまま保管する。