採血時のプレパレーション
『新訂第2版 写真でわかる小児看護技術 アドバンス』(インターメディカ)より転載。一部改変。
今回は採血時のプレパレーションについて解説します。
佐々木祥子
東京都看護協会/小児看護専門看護師
採血時のプレパレーション
採血時には穿刺による痛みを伴うため、大きな苦痛となりうる。
恐怖心や緊張感を取り除くように工夫し、患児の反応を観察しながら、理解度に応じた説明を行う。
患児が納得して処置に臨めるように援助することが必要である。
患児への説明
母親の同席のもと、採血の経験の有無やこれから行う処置について、患児の反応や理解度に応じて説明し、了解(同意)を得る(図1)。
図1 患児への説明
処置に参加
医療保育士も同席して、処置後の穿刺部に貼るシール(図2)や、処置中のディストラクションに用いる絵本を選べるようにかかわる。
図2 処置後の穿刺部に貼るシール
座って行うか、寝て行うか、穿刺時の体位や、どちらの腕に穿刺するか、患児自身が選択し、納得して処置に臨めるよう、援助する(図3)。
図3 処置への援助
穿刺時の声かけ
患児が心の準備をできるよう、穿刺のタイミングを患児に合わせて、「いち、にの、さん」と声をかけながら行い、必要に応じて、ディストラクションを行う(図4)。
図4 穿刺時の声かけ
がんばりをねぎらう
処置終了後、がんばりをねぎらい、ごほうびシールを渡し、達成感が感じられるようにかかわる。
あらかじめ選んでおいたシールを穿刺部に貼る(図5)。
図5 シールを穿刺部に貼る
患児に感想を聞き、 がんばれたことを肯定的にフィードバックする(図6)。
図6 処置後の会話
遊び
処置についての体験を振り返ったり、感情が表出できるよう、処置後に会話やごっこ遊びをする。
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本連載は株式会社インターメディカの提供により掲載しています。
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[出典] 『新訂第2版 写真でわかる小児看護技術 アドバンス』 監修 山元恵子/編著 佐々木祥子/2022年7月刊行/ インターメディカ