その他のエコー検査(下肢エコー検査、頸動脈エコー検査)
『本当に大切なことが1冊でわかる循環器』(照林社)より転載、Web掲載にあたり一部改変。
内容は書籍刊行当時のもの。
今回は下肢エコー検査と頸動脈エコー検査について解説します。
大森昌子
新東京病院看護部
〈目次〉
下肢エコー検査
下肢エコー検査は、下肢の動脈または静脈の血管形態や血流動態を、視覚的にリアルタイムで観察する非侵襲的な検査です(図1)。
末梢動脈疾患の病変部位の同定、狭窄または閉塞部位の評価、治療後の評価、下肢静脈瘤や深部静脈血栓症の治療前後の評価に有用です。
頸動脈エコー検査
頸動脈エコー検査では、脳に血液を送る頸動脈の狭窄や血栓の有無、動脈硬化の程度や血流動態を観察して、脳梗塞や脳塞栓などの脳血管疾患の原因を調べます(図2)。また、頸動脈エコーで評価した動脈硬化の状態から、全身の動脈硬化の程度を推測し、評価します。
文献
- 1)医療情報科学研究所編:病気がみえる vol.2循環器 第4版.メディックメディア,東京,2017.
- 2)齋藤滋監修,高橋佐枝子,島袋朋子編:やさしくわかる心臓カテーテル 検査・治療・看護.照林社,東京,2014.
- 3)木村文子,西村重敬編:見て診て学ぶ 虚血性心疾患の画像診断 ̶CT・MRI・核医学・USで診断する̶.永井書店,大阪,2009.
- 4)川久保清:運動負荷心電図 その方法と読み方 第2版.医学書院,東京,2010.
- 5)水島美津子,岩下淨明,上條敏夫 他:図説 超音波検査シリーズ12.国立医療学会編:超音波検査の進め方 下肢動脈・下肢静脈疾患のチェックポイント.医療 2006;60(12):788-796.
- 6)小山英則:末梢動脈疾患(PAD)診断と治療の進歩.日本内科学会雑誌 2008;97(2):267-397.
- 7)中西新,副島宏美:血管超音波検査による下肢動脈血流の評価.創傷 2011;2(2):65-72.
本連載は株式会社照林社の提供により掲載しています。
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[出典] 『本当に大切なことが1冊でわかる 循環器 第2版』 編集/新東京病院看護部/2020年2月刊行/ 照林社