挿入時に患者の腰部から下肢を上げた体位を取るのはなぜ?|中心静脈栄養法
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『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。
今回は中心静脈カテーテル挿入時の体位に関するQ&Aです。
大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授
挿入時に患者の腰部から下肢を上げた体位を取るのはなぜ?
鎖骨下静脈や内・外頚静脈に中心静脈カテーテルを挿入する際に、患者に軽いトレンデレンブルグ体位(腰部から下肢を上げた姿勢)を取らせるのは、頚部に静脈血をうっ滞させ、静脈を怒張させて穿刺を容易に行えるようにするためです。また、静脈圧を上げて、穿刺時に空気の流入を防ぐという意味もあります。ベッドの下部を挙上したり、下腿の下に枕やクッションを入れて、体位を保持します。
カテーテル挿入時は患者の顔を穿刺側と反対に向け、カテーテルが鎖骨下静脈に入ったら、頸部を右に向けるようにします。これは、カテーテルが頸静脈に行かないようにするためです。また、内筒を抜去する時に呼吸を停止させるのは、血管に空気が流入するのを防ぐためです。
※編集部註※
当記事は公開時点で、解説に一部誤りがございました。
2019年11月7日に、正しい情報に修正しました。修正の上、お詫び申し上げます。
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版