経口摂取を目指すのはなぜ?|食事援助

 

『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。

 

今回は経口摂取を目指すことに関するQ&Aです。

 

大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授

 

経口摂取を目指すのはなぜ?

意識障害や嚥下障害、口腔内の障害など、様々な疾患によって経口で栄養摂取ができない患者には、経管栄養や中心静脈栄養などが行われます。

 

食事は単に生命維持に必要な栄養を補給するためだけのものではなく、生きる喜びや楽しみにつながる大事な行為です。できるだけ経口摂取を目指すのは、こうした喜びや楽しみが闘病意欲を高めることにつながり、さらに日常生活のリズムを取り戻すことにもつながるからです。

 

患者の回復に合わせて、経口的に食事ができるように摂取能力をアセスメントしていく必要があります。

 

なお、発熱、下痢、悪心・嘔吐、嚥下痛、嚥下障害、味覚障害など、経口での食事を阻害する要素がある場合は、それぞれの障害の原因を確かめるとともに、症状に応じた食事内容の検討も必要です。

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版

SNSシェア

看護ケアトップへ