脳神経と脊髄神経はどう違うの?
『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。
今回は「脳神経と脊髄神経」に関するQ&Aです。
山田幸宏
昭和伊南総合病院健診センター長
脳神経と脊髄神経はどう違うの?
末梢神経のうち、脳に出入りする神経を脳神経、脊髄に出入りする神経を脊髄神経といいます。この2つの神経系には、役割分担があります。
脳神経は全部で左右12対あり、性質から3つのグループに分けられます。
第1のグループは3大感覚器を支配する嗅神経、視神経、内耳(ないじ)神経、第2のグループは眼球や舌の運動を支配する動眼神経、滑車神経、外転(がいてん)神経、舌下(ぜっか)神経、第3のグループはエラが進化してできた器官を支配する三叉(さんさ)神経、顔面神経、舌咽(ぜついん)神経、迷走神経、副神経です。
迷走神経だけは内臓にまで支配領域が広がっていますが、ほかの11対の脳神経は、ほとんど頭部や顔面、頸部に支配領域が限定されています。
これに対して脊髄神経は、左右31対あります。
頸神経8対、胸神経12対、腰神経5対、仙骨神経5対、尾骨神経1対という構成です。
それぞれの神経が支配する領域は決まっており、皮膚では帯状に分布します。これを皮膚分節(デルマトーム)といいます(図1)。
図1皮膚分節(デルマトーム)
※編集部注※
当記事は、2017年12月18日に公開した記事を、第2版の内容に合わせ、更新したものです。
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本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護のためのからだの正常・異常ガイドブック』 (監修)山田幸宏/2016年2月刊行/ サイオ出版