十二指腸はどのような働きをしているの?
『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。
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今回は「十二指腸」に関するQ&Aです。
山田幸宏
昭和伊南総合病院健診センター長
十二指腸はどのような働きをしているの?
胃から小腸へと続く胃腸管(消化管)の先頭に位置するのが十二指腸です(図1)。
図1十二指腸と胆嚢
十二指腸という名称は、指を横にして12本並べたくらいの長さ(12横指<おうし>)であることからきています。実際の長さは25~30cmです。十二指腸に続くのが空腸、回腸で、この3つを合わせて小腸といいます。
十二指腸には胆汁や膵液の分泌を調節する働きがあります。
胆汁や膵液はアルカリ性で、胃から送られてきた酸性の粥状液を中和します。
胆汁は、脂肪を消化、吸収しやすいかたちにしたり、脂溶性のビタミンの吸収を助ける働きをもっています。
膵液は、3大栄養素(3大エネルギー産生栄養素)の消化酵素をすべて含んでいます。
こうして内容物が中和されると、すぐに空腸へ送り出されます。
※編集部注※
当記事は、2016年9月8日に公開した記事を、第2版の内容に合わせ、更新したものです。
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本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護のためのからだの正常・異常ガイドブック』 (監修)山田幸宏/2016年2月刊行/ サイオ出版