魅力・やりがい・働き方は? 訪問看護で働くメリット・デメリット
近年、人気・注目度ともに高まっている「訪問看護師」として働くメリットとデメリットをご紹介します。
目次
訪問看護で働くメリット5つ
1夜勤なし!柔軟な働き方の職場が多い
訪問看護は基本的に夜勤がなく、日勤がメインです。
病院看護師のように生活リズムが崩れることが少ないので「夜勤がつらい」という方におすすめです。
また、時短勤務やパートタイム、直行直帰OKなど、柔軟な働き方ができる訪問看護ステーションが多いのも魅力です。
先輩からヒトコト
夜間・休日のオンコール対応があるステーションが一般的なので、転職先を決める際は事前に確認しましょう。
2日勤のみでも給与水準が高い
夜勤がない働き方のわりに給与水準が高いのも、訪問看護師として働く大きなメリットです。
訪問看護師の平均年収は約430万円。
夜勤手当がなくなる分、看護師全体の平均年収(約480万円)からはやや下がるとはいえ、「日勤のみ」という条件で比較すれば、訪問看護師は好条件と言えるでしょう。
3土日休みが多い
訪問看護ステーションは、土日祝日をお休みとしているところが一般的です。
交代制で出勤したり、オンコール対応をしたりする場合もありますが、土日休みを中心に予定が立てやすいでしょう。
お子さんがいる方などは特にメリットを感じられます。
4時代のニーズに合ったキャリアアップ
訪問看護師としての経験は、これからのキャリアにとって大きな強みになるでしょう。
高齢化のピークを迎え、在宅医療・訪問看護のニーズが伸び続けている中、「訪問看護の経験者」は貴重な存在です。
いずれ病院に戻るとしても、退院支援などで役立つ在宅の経験は、高く評価されるポイントです
先輩からヒトコト
まだまだ訪問看護師が少ない今だからこそ、経験を積んでおくメリットは大きいと言えます。
5じっくり向き合う看護ができる
訪問看護では、利用者さんの生活に寄り添い、じっくり向き合う看護が実践できます。
急性期病棟などで慌ただしく入退院に追われることに疑問を感じている看護師さんなら、きっと大きなやりがいを感じられるでしょう。
訪問の間は1人の利用者さんだけに時間を使えるところも、多くの訪問看護師さんが訪問看護の魅力に挙げる点です。
訪問看護で働くデメリット5つ
1オンコールがある
基本的に夜勤のない訪問看護ですが、月に数回、夜間の急変などに対応するためのオンコール対応があります。
オンコールは、担当者が専用の携帯電話を持ち帰って自宅待機し、利用者さん・ご家族の電話に対応するのが一般的です。
担当の日は緊張が続くので、デメリットと感じる方も少なくありません。
訪問看護ステーションによって、オンコールを担当する頻度・電話が鳴る頻度・緊急訪問する頻度は異なるので、転職先を決める際は確認してみると良いでしょう。
2教育・研修プログラムがないことも
訪問看護ステーションの中には、決まった教育・研修プログラムやキャリアラダーがないところもあります。
5人前後の小規模なステーションが多いため、教育にマンパワーが割けないという事情もあるようです。
一方で、訪問看護の世界では、実践を通じてマンツーマンでじっくり育てていく風土があります。
先輩からヒトコト
最近では、中長期的な教育プログラムやラダーを用意するステーションが増えてきました。それぞれのホームページなどで公開されていることも多いので、チェックしてみましょう。
3医療処置スキルを発揮する場面が少ない
訪問看護は比較的、状態の落ち着いた利用者さんが多いため、高度な医療処置が必要な場面はそう多くありません。
難病の方や末期がんの方など、医療依存度の高い利用者さんもいらっしゃいますが、訪問看護師が担うケアとしては、療養の世話のほうが比重が高くなります。
そのため、訪問看護を長く続けるほど、処置スキルが鈍るというデメリットを感じるかもしれません。
4「現場で1人」の不安がある
訪問看護師は、基本的に「現場で1人」になる仕事です。
病棟のように、すぐそばにほかの看護師がいるわけではないので、1人で判断・行動しなければなりません。
「そんなに重い責任を負えるだろうか」「自分の判断が間違っていたらどうしよう」と不安を覚えるかもしれません。
けれども実際は、現場で心配なことがあれば、管理者や先輩看護師に電話やチャットですぐに確認・相談できるフォロー体制を整えているステーションがほとんどです。
とはいえ、現場にいるのが自分1人であることには違いないので、その不安を拭えない方もいるでしょう。
5高い「アセスメント力」が求められる
訪問看護師には、高いアセスメント力が求められます。
すぐに患者さんの様子を見に行ける病棟と違って、訪問看護では、週1~2回の限られた訪問時間の中で、ちょっとした会話や生活の変化から多くの情報を収集し、今後の看護計画を考えていく必要があります。
また、検査なども病院にいるときのようにはできません。高いフィジカルアセスメント力が必要になってきます。
先輩からヒトコト
看護師としてアセスメントスキルを鍛えられるのはメリットでもあるのですが、高いハードルと感じる方もいるかもしれません。
訪問看護師をもっと知りたい!
向いている人やステーションの選び方など、訪問看護師にまつわる気になる疑問をまるっと解説しています。