「夜勤がつらい…」で看護師が辞めなくてすむように、夜勤の指針づくりを|看護roo!ニュース

「夜勤がつらい…」で看護師が辞めなくてすむように

 

看護師がハードワークと言われる理由の一つである「夜勤」

 

「つらい…辞めたい…」、そんな声も聞かれるくらいです。

 

日本看護協会は、看護師が無理なく働き続けられるように、国として夜勤の指針をつくるよう厚生労働省に求めました。

 

 

夜勤の指針に盛り込むべき4つの項目

日看協が夜勤の指針に盛り込むべき項目として挙げたのは、下記4つです。

 

夜勤の指針に盛り込むべき4つの項目/1:夜勤の回数制限(3交代で月8回以内)、2:夜勤の長さ制限(1回の夜勤の長さ13時間以内)、3:勤務間インターバル確保(11時間以上)、4:仮眠の確保、個室の仮眠室の確保

厚生労働省基準局へ要望書提出 深夜業を含む交代制勤務者のための指針の策定を」(日本看護協会)を基に看護roo!編集部で作成

 

「夜勤の回数」「1回の夜勤の長さ」、勤務と次の勤務の間の「勤務間インターバル」に制限を設けるほか、仮眠がしっかり取れる「仮眠環境の整備」が必要としました。

 

基準となる数字はいずれも、2013年に日看協がまとめた「看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン」に盛り込まれており、労働科学の知見などを参考に考えられています。法的拘束力はありませんが、看護師の健康を守るために必要なラインとして参考にするよう、日看協は繰り返し医療機関に呼びかけています。
 

 

実際、看護師の夜勤の現状は?

では、実際のところ、看護師の夜勤の現状は、どうなっているのでしょう。

 

日看協の調査データを見てみました。

 

看護師の夜勤の調査データ

 

夜勤の回数は、3交代制で月平均8回以内にとどまっている病院は6割以下で、3割の病院で8回を超えていました

 

夜勤の長さは、2交代制の病院で13時間未満はわずか3%7割の病院で16時間を超えています

 

また、看護師の健康を守るために必要とされる「勤務間インターバル11時間以上」を確保している病院は半数以下にとどまっていました。

 

仮眠室の整備状況はさまざまで、専用個室を設けている病院がある一方で、横になれる場所があるだけの病院も4割弱ありました。日看協によると、仮眠の環境整備が進んでいない病院ほど、離職率が高い傾向がみられるといいます。

 

いずれの項目でも、日看協が示した基準を満たしていない病院があり、夜勤の長さは2交代制の病院でほとんどが基準よりも長くなっていました。

 

***

 

看護師不足の中、新型コロナウイルスの影響も重なり、看護師の過酷な勤務環境がより深刻さを増しています。

 

夜勤をはじめとする勤務環境の整備が急がれます。

 

看護roo!編集部 坂本朝子(@st_kangoroo

 

 

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