課題をやってこない新人にモヤモヤ|看護師かげと白石の今週のモヤッと(45)

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この連載では、総合病院で働く看護師のかげと中堅看護師の白石が、読者から寄せられた「看護の現場で感じるモヤモヤ」にお答えします。

 

みんなの「モヤッと」が「ピカッと」に変わりますように!

 

連載:看護師かげと白石の今週のモヤッと

Vol.45 課題をやってこない新人にモヤモヤ

課題をこなさない新人に注意したいのにできずにモヤモヤする看護師のイラスト

今回は、看護師5年目の方からのお悩みです。

 

 

准看護師歴のある新人の指導が難しいです。

過去に勤務してた時の癖が抜けてない、新人という姿勢や態度が欠けていると感じています。


課題をやってこないし、疾患の質問をすると答えることができません。
一方で、「あれがやりたい」「これがしたい」という意欲はあるみたいです。

 

本当は注意したいのですが、今の世代の人たちの指導では「怒ってはダメ」とよく耳にするため、適切な注意の仕方が分からないままここ数カ月悩んでいます。

 

他の先輩方に相談しても、あまり良い回答が返ってきません…。
今の子には、どんな声かけが必要なんでしょうか。

(しーちゃんさん 看護師5年目

 

新人さんとの関わりにとても悩んでるんだね。


相談者さんのお悩み、新人さんと向き合おうとしているのが伝わってくる…。

 

看護師かげさんのアイコン

うんうん。

 

僕も「後輩にこんな時なんて声かけよう…」って悩んだことあるよ。
気を遣うし、難しいのも分かるなぁ。

 

相談者さんはこれからどうしたら良いか、一緒に考えてみよう。

 

 

新人さんに対するイメージをリセットし、コミュニケーションを通して向き合う

もう少し、この新人さんのことを知るためにコミュニケーションを取ってみるのはどうかな?

 

看護師かげさんのアイコン

それはどうして?

 

「新人という姿勢や態度が欠けていると感じています」
っていう言葉がちょっと引っかかって。

 

これは私の憶測なんだけど…。
もしかしたら相談者さんは、いつの間にか「新人はこういう姿勢であるべき」というイメージにとらわれ過ぎているってことはないかな?

 

相談者さんのイメージ通りの「新人の姿勢」じゃないからと不満に思ってしまうと、その新人さんを正しく評価できなくなると思うんだ。

 

看護師かげさんのアイコン

おぉ、なるほど…!

 

この新人さんは元准看というキャリアがあるんだよね。
ひょっとすると、正看になったことで「こんな看護がしたい」という理想があるのかも。

 

それ対して、相談者さんの「新人はこうあるべき」って気持ちがぶつかっちゃうから、うまくいってないんじゃないかな。

 

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そっかぁ、その可能性はあるね。

 

もちろん、新人さんや相談者さんの気持ちや考えは、全部私の憶測でしかないんだけどね。


でも、この新人さんに対する自分のイメージを、いったんリセットしてみるのはアリかなって思う。

 

その上で新人さんのことをもっと知るためにコミュニケーションを取ると、今後の関わり方のヒントが得られるかもしれないね。

 

看護師かげさんのアイコン

そうだね。
新人さんは意欲があるみたいだから、どうしてそう思うのかフラットに聞いてみる時間を取っても良いかも。

 

 

性格や意欲に合わせて、適切な課題の出し方を考える

新人さんに臨床経験があったとしても、課題をやってくることも大切だよね。

 

ただ、これまで通りの方法では変わらない可能性はあるから、課題の出し方を工夫してみると良いんじゃないかな?

 

看護師かげさんのアイコン

たしかに、課題の出し方は変えた方が良いかもね。

僕の思うポイントは、相手の考えや訴えも否定しないこと。

 

新人さんの「やりたい」という希望をなるべく叶えつつ、モチベーションを持ってもらいながら課題に取り組んでもらえると良いよね。

 

うんうん。
たとえば、一方的に課題を出すんじゃなくて

 

「この辺りのスキルを習得した方が良いと思うけど、どれからやってみる?」

 

と、選択肢を示して新人さん自身に決めてもらう方法もアリだと思う。

 

自分が興味のあることができるし、課題にも自然と向き合えるようになるんじゃないかな。

 

看護師かげさんのアイコン

それ良いね!

新人さんの性格や意欲を見ながら、「どんな課題の出し方が合ってそうか」をもう一度考えてみると良いかもしれないね。

 

これまでの新人さんへのイメージにとらわれずに関わることで、最適な方法を探ってみてほしいな。

 

そうだね。
後輩を指導するって、とても難しいことだと思う。

 

いろんな方法があるから、相談者さんも焦ったり一人で抱え込んだりしないで、教育担当の先輩たちとも相談しながら、関わり方や課題の出し方を検討してみてください。

 

応援しています!

 

 

今週のピカッと


☆新人さんに対する自分のイメージをリセットし、コミュニケーションを通して向き合ってみよう

 

☆性格や意欲に合わせて、適切な課題の出し方を考えてみよう

 

 

かげ・白石に聞いてほしいモヤモヤは

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プロフィール

看護師のかげ(@877_727)

医療の勉強に役立つ(てほしい)絵や仕事でのほっこり話などをTwitterでつぶやいています。


10年以上病院で働いてきて、現在はいろんな場所で働いている看護師兼ライター。

最近は、後輩に飴ちゃんあげるおかん系看護師になりつつある。

 

イラスト/かげ

編集/木村さちこ(看護roo!編集部)

 

●書籍紹介

『ホントは看護が苦手だったかげさんの イラスト看護帖〜かげ看〜』

かげ 著、永岡書店

看護師かげさん著「ほんとは看護が苦手だったかげさんのイラスト看護帖~かげ看~」の写影
 

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