バスは1日5本。山梨県・牧丘ナース|へき地・離島ナースリレーコラム【3】

へき地・離島で働く看護師リレーコラム。

3回目は、山梨県の牧丘で働くMichiさん。

都市部はもちろん、離島とも少し違うへき地ならではの医療事情をお話いただきました!

 

(寄稿協力:特定非営利活動法人ジャパンハート)

 

1日5本しかバスがこない牧丘

こんにちは。Michiです。

私は、山梨県の山間部、牧丘町というところにある牧丘病院に勤務しています。

 

ここに来た経緯ですが、元々、医療過疎地域での医療に携わりたいという想いがあり、ジャパンハートのへき地・離島研修ならその想いをより早く実現できると思ったからです。

 

本州なのであまり「へき地」というイメージはないかもしれないのですが、高齢者が多く、移動手段も少ない牧丘は、医療へき地と言える場所なんです。

 

以前は九州の病院で、産婦人科、混合内科、整形外科などいろいろな科で看護師を14年くらいしていました。九州から遠く離れた牧丘にきて3カ月。牧丘や病院の特徴を公の場で説明するとしたら、最初はこんな風に話そうと思っていたので今回はまずそれを。

 

 

牧丘は、果物が豊富で温泉と山々に囲まれた盆地。自然豊かな場所です。人口約5600人。

 

一番近い都市部は甲府市で、牧丘の最寄り駅「塩山駅」という駅から「甲府駅」まで電車で20分くらいです。ただ、牧丘から塩山駅までのバスは一日に5本程度。歩くにしても1時間以上かかるので、休みの日に出かけるとしても乗り過ごさないよう注意が必要です。

 

これでは休日の楽しみは何? と思われそうですが、都会では体験できない色々な楽しみ方があります。それはまた次の機会にお話します。

 

干し柿を吊るす様子は秋の日常風景です

 

 

生活を支える医療が中心

牧丘の高齢化率は34.3%。牧丘病院では高齢化率が高く、交通確保が困難な山間部周辺の地域医療を担っています。この地域特性により、当院では訪問診療を軸とする院長のもと、往診や訪問看護を中心に機能し、さらに病院全体が在宅へ戻れるよう多職種と連携がとれる在宅調整を主としてチーム編成が行われています。

 

その代表例として、嚥下・摂食にも積極的な関わりがあります。患者さんができる限り自分の口でたべられるよう、歯科衛生士やSTが定期的に病院に訪れ、嚥下の練習や口腔内マッサージなどの「口腔ケア」を行っています。この取り組みは在宅に戻った患者さんにも引き続き行っています。

 

往診や訪問看護が中心の牧丘病院です

 

仕事でも得るものも多く、プライベートも楽しめる牧丘いいところですよ。ぜひ訪れてください。よってけし!

※甲州弁で「よっておいで」

 

次回は、長崎県の上五島(かみごとう)で働く“あさみ”さんにお話いただきます。お楽しみに!

 

■寄稿協力

特定非営利活動法人 ジャパンハート

 

2004年に代表の吉岡秀人医師が設立した国際医療ボランティア団体。今回紹介したへき地離島への医療研修は国際看護長期研修の一つで、ミャンマーでの医療研修も含め1年間のプログラムとなっている。ほかにもカンボジア、ラオスでの医療支援や医療者育成支援など、さまざまな支援活動を行っている。医療者が参加できる活動として、子どもや貧しい人々のために巡回診療や手術を行う、3日~7日程度の休暇で参加が可能な国際医療短期ボランティアなどがある。

 

ジャパンハート公式サイト

国際看護長期研修専用サイト

 

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