鹿島アントラーズが整形外科開業。プロ選手と同じ治療を地域住民にも

【ナース知っ得ニュース 2015/05/13】

 

サッカーJ1鹿島アントラーズは、今年8月から本拠地のカシマサッカースタジアムに整形外科クリニックを開業することを発表しました。Jリーグのチームによる診療事業進出は国内初となります。

 

スタジアムにスポーツ診療所 J1鹿島、8月から開設(apital)

鹿島アントラーズが整形外科開業。プロ選手と同じ治療を地域住民にも

 

プロ選手への高度医療を地域医療に還元

スタジアム内に開設されるのは、「アントラーズスポーツクリニック」。鹿島アントラーズのチームドクターが勤務し、プロ選手へ施している高度な医療ノウハウを、地域住民に向けて還元することになります。

 

2015年8月のスタート時は、主にスポーツをする中高生や高齢者からの要望が多いという整形外科から始め、将来は他の診療科開設も想定されています。

 

このようにJリーグのチームが地域医療に貢献するのは、国内初の試みです。

 

筑波大・東京医科大の医師ら6人が交代診療

同クリニックは、筑波大学付属病院や東京医科大学病院から派遣される医師ら6人のチームドクターが交代で診療にあたり、看護師、放射線技師、理学療法士やトレーナーが補佐します。派遣元の筑波大や東京医科大などの大学病院と連携をとりながら、手術も手がける計画です。

 

設備は、最先端の3ステラMRIや最新リハビリ機器「パワープレート」などを導入し、日常生活からスポーツまで、幅広い対象のリハビリテーションが想定されています。また、マッサージ治療室やカフェレストランも併設される予定で、利用活性化を促します。

 

患者数の見込みは1日200人で、鹿島アントラーズの選手も負傷時には同クリニックで治療を受けることになります。

 

医師不足・医療過疎化が深刻な鹿行地区 地域医療再生のねらいも

クリニック開業のねらいは、経営の多角化の一環として、スタジアム施設全体の活用拡大です。このために、すでにカシマサッカースタジアム内でフィットネスクラブやビアガーデンなどの運営が行われています。

 

一方で、地域医療活性化のねらいもあります。スタジアムのある茨城県鹿行地区は、深刻な医師不足や医療過疎化の問題があり、人口10万人当たりの医師数が88.6人と、全国平均237.8人から大きく下回っている現状にあります。(厚生労働省2012年のデータ)

 

医師数不足は茨城県全体でも問題になっており、全国ワースト2位。例えば筑波大学付属病院においては、行政、医師会やJAなどと連携した、人材育成プログラムの開発や講座開催などの「地域医療再生プラン」が実施され、地域医療活性化の取り組みに力が注がれています。

 

 

(参考)

社会・地域と連携して医療をつくる~筑波大学附属病院の地域医療再生プラン~(筑波大学附属病院)

Jリーグ鹿島、スタジアムに整形外科 住民向け医療サービス (日本経済新聞)

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