最終更新日 2024/09/26

レム睡眠

レム睡眠とは・・・

レム睡眠(れむすいみん、Rapid Eye Movement sleep/REM sleep)とは、睡眠段階の一つで、素早く眼球が動く急速眼球運動(Rapid Eye Movement)が見られ、骨格筋活動が低下した状態。寝ている時に素早く眼球が動いている時間帯があることからこの名前がついた。

 

どのような状態か?

人は眠るとノンレム睡眠とレム睡眠という2種類の睡眠状態を90~120分周期で交互に繰り返す。

 

ノンレム睡眠は、人が眠り始めて一番始めに迎える深い眠りの状態である。このノンレム睡眠の間に成長ホルモンなどが分泌され、の休息や身体の修復が行われる。しかし、寝返りを打ったり筋肉が動いたりはしている。

 

レム睡眠はこのノンレム睡眠の後にくる浅い眠りの状態である。ノンレム睡眠とは逆に、脳は活発に活動するものの、身体は逆に動かない状態になる。
レム睡眠中に、日中の記憶の情報処理が行われ、中枢神経の発達に寄与していると考えられている。

 

成人では睡眠時間の約20%を、新生児では約50%をレム睡眠が占める。またこのレム睡眠の時間に人は夢を見るとされている。

 

レム睡眠行動障害

レム睡眠時は通常、筋肉が弛緩して体は動かない。この筋肉を弛緩させる神経調節システムが障害されるとレム睡眠行動障害となり、夢を見ている時の行動がそのまま寝言や体動に表れる。

 

一般的にレム睡眠行動障害と診断されるのは、睡眠中、大声の寝言や奇声を発したり、暴力的な行動をとったりするパターンである。

 

レム睡眠行動障害は50歳以上の男性に多く、またその患者さんの多くが将来パーキンソン病レビー小体型認知症と診断されている。

 

引用参考文献
1)レム睡眠.e-ヘルスネット.厚生労働省.(2024年9月閲覧)
2)睡眠時随伴症.国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部.(2024年9月閲覧)

執筆: 浅香葉子

神戸市立医療センター中央市民病院 救命救急センター副医長

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