最終更新日 2023/09/20

MMT

MMTとは・・・

MMT(えむえむてぃー、manual muscle testing)とは、人の手で(徒手的)患者の筋力を測定する検査法である。

検査の目的

・筋力低下の評価
脳梗塞脊髄損傷などによる神経障害の程度・部位の評価
・治療やリハビリ効果の判定

 

禁忌

骨折を疑う部位では疼痛により患者に与える苦痛が大きく、骨折転位など患部の増悪につながる可能性があるため行わない。
MMT検査には患者の協力が必要となるため、意識障害のある患者には行えない。

 

検査の準備

・患者へMMTの検査方法を説明して協力を依頼する。
・MMTの判定には筋収縮を見るために肌の露出を伴う。そのため、プライバシーに配慮する。

 

検査の手順

重力や抵抗があっても、力を入れて動かすことができるかを部位ごとに測定する。
0~5の6段階で評価し、MMT3以上あれば日常生活動作を行うことのできる目安となる。

 

例:
僧帽筋
肩を挙上できればMMT3以上。そこから抵抗を加えて判定する。
・上腕二頭筋
前腕回外位で肘関節を屈曲させる。
・大腿四頭筋
膝を伸展させる。

 

表1MMTの6段階評価

MMTの6段階評価

 

結果は、評価表(記録用紙)に記録する。評価表は施設によって異なるが、一例として以下のようなものがある。

 

表2MMTの評価表(記録用紙)

MMTの評価表(記録用紙)

 

検査のポイント

急性のMMTの低下、筋力の低下が見られた患者(特に左右差がある場合)では、脳梗塞などの中枢性神害を疑うきっかけとなる。
また主観的な評価になるため、検査者によって評価が分かれる可能性がある。そのため、抵抗は都度同じ力で行う。

 

 

引用・参考文献

1)徒手筋力テスト(Manual Muscle Test;MMT)|知っておきたい臨床で使う指標[6].看護roo!.

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