オーラノフィンとは・・・
オーラノフィン(おーらのふぃん、auranofin;AF)とは、抗リウマチ薬の一種である。
オーラノフィンは抗リウマチ薬のConventional synthetic DMARDs(csDMARDs)に分類される金製剤である。経口投与が可能な金剤として開発された。
作用
オーラノフィンは、関節リウマチに対する金製剤としては最も古い抗リウマチ薬であるが、その作用機序は解明されていない。
金製剤が細胞内に取り込まれると、免疫系への関与(サプレッサーT細胞の活性を誘導し、末梢血リンパ球の活性化を抑制)や、抗炎症作用(ヒト好中球及び単球の遊走能、リソゾーム酵素遊離、食作用、スーパーオキサイドの産生を抑制)を発現して、免疫調節作用を発揮すると考えられている。
オーラノフィンはプラセボ対照試験で関節リウマチに対する効果は示されているが、筋注金剤である金チオリンゴ酸ナトリウム(gold sodium thiomalate;GST)に比べると効果が劣ると考えられている。また、筋注金剤からの切り替え試験でも代替にはならないことが示されている。しかし、発症早期の軽症の関節リウマチには効果が認められており、症状が軽度で発症早期の関節リウマチが適応であると考えられている。有効性が低いことから診療ガイドラインには採用されていない。
副作用
下痢、軟便、口内炎、皮疹が主な副作用として挙げられる。
引用参考文献
1)関節リウマチの診療マニュアル(改訂版) 診断のマニュアルとEBMに基づく治療ガイドライン(5章~8章)