エイズとは・・・
エイズ(acquired immunodeficiency syndrome;AIDS、後天性免疫不全症候群)とは、HIV(human immunodeficiency virus:ヒト免疫不全ウイルス)感染症の一病期である。
診断
HIVに感染し、AIDS指標疾患(表1)のいずれかを発症した場合にエイズと診断する。
HIV感染症は、HIVが免疫担当細胞(主としてCD4陽性リンパ球)に感染するために、免疫系が徐々に破壊されていく進行性の伝染性疾患である。無治療の場合、(1)感染初期〈急性期〉→(2)無症候期→(3)AIDS発症期の経過をたどる。
表1AIDS指標疾患
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-05-07.html)
症状
AIDS発症期は、免疫が低下することによって日和見感染症(免疫低下に伴って発症する感染症)や関連した悪性腫瘍を発症する。CD4陽性リンパ球の数によって発症し得る疾患が異なる(図1)。
図1AIDS発症期の日和見感染症の発症とCD4陽性リンパ球数
出典:国立感染症研究所ホームページ(https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/400-aids-intro.html)
治療
CD4の数に関わらず治療開始する。なお、治療には抗HIV療法(ART:antiretroviral therapy)が行われる。患者のアドヒアランスを尊重して行うことが望ましいとされている。
引用参考文献
1)厚生労働省.“指標疾患(Indicator Disease)”.後天性免疫不全症候群.
2)吉村和久.AIDS(後天性免疫不全症候群)とは.国立感染症研究所.