扁平足とは・・・
扁平足(へんぺいそく、flat foot)とは、土踏まず(足底の縦アーチ構造)がない足底の状態をいう。
ヒトの幼児期の足底は扁平足であることがほとんどであり、歩行し始めることで土踏まずの形成に関わる後脛骨筋が発達し、土踏まずが形成される。およそ学童期には土踏まずが形成されるというが、この時期に形成されなければ扁平足になる。
一方、成人期以降に体重増加、運動不足、加齢などで後脛骨筋やその腱が衰えることで、それまで存在していた土踏まずがなくなり扁平足になることもある。このように、成人期以降に扁平足になるのは成人期扁平足と呼ばれ、中年以降の女性に多いとされる。
診断
外見の診察に加えて、X線撮影やフットプリント(足型)を用いて診断する。
症状
幼少期から扁平足があり、それが成人しても残っているタイプであればあまり痛みを伴わないことが多い。しかし、体重や足にかかる負荷を効率よく分散する土踏まずがないことで、足が疲れやすくなることがある。一方、中年以降に発症する扁平足は内顆の腫れや痛みを伴うことがある。
治療法
痛みがなければ治療の必要はない。悪化予防には、裸足での生活を心がけて足の指の筋肉を鍛えたり、体重を適正範囲に維持したりすることが重要である。痛みがある場合は、アーチ構造をした足底板を用いる方法もある。
以上の方法でも改善されず症状が強い場合や、重症例は手術治療も行われることがある。