最終更新日 2018/05/30

腎機能検査

腎機能検査とは・・・

腎機能検査(じんきのうけんさ、kidney function test)とは、腎臓の働きがどの程度あるのかを調べる検査である。

腎機能検査にはさまざまな検査方法がある。

 

血清クレアチニン検査

血清クレアチニン検査は、血液検査で測定され、Cr、Creなどと略して記載されることもある。基準値は男性で0.6~1.2 mg/dL、女性で0.5~0.9 mg/dL程度である(施設によりわずかに差がある)。クレアチニンは筋肉代謝により生じた老廃物の一種であるが、最終的には尿から体外に排泄される。腎臓の働きが悪くなると、この排泄が障害されるために血清クレアチニン値が上昇する。これにより腎臓の機能を推定する。

 

その他の検査

クレアチニンは前述のように筋肉の代謝産物であるため、血清クレアチニン値には体格や性別によりばらつきが生じる。そのため、より正確に腎機能を表す値として、クレアチニン値を年齢と性別で補正計算した推算糸球体濾過量(eGFR)や、24時間蓄尿を行って算出するクレアチニンクリアランス(CCr)などが用いられる。

 

なお、るい痩または下肢切断など、筋肉量の極端に少ない患者の場合には,血清シスタチンCの推算式(eGFRcys)のほうがより適切である。

執筆: 山城 葵

自衛隊札幌病院 内科

執筆: 今給黎敏彦

防衛医科大学校病院 腎臓内分泌内科講師

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