ミオグロビン尿とは・・・
ミオグロビン尿(みおぐろびんにょう、urine myoglobin)とは、筋肉中にあるミオグロビンを大量に含んだ赤褐色尿のことである。
ミオグロビンは、筋肉中にある鉄分を含んだ蛋白質の一種で、筋組織に酸素を貯蔵するとともに筋細胞の中で酸素を運搬する働きがある。ミオグロビン尿は、何らかの原因で、筋組織にあるミオグロビンが血中に大量流出し、腎臓で処理しきれなかったミオグロビンが尿とともに排出されたものである。
症状
多くは原因疾患の筋症状であるが、進行し腎不全になると、浮腫や尿量が減るなどの症状が現れ、さらに進むとめまいや吐き気、かゆみなどの症状が起こる。
検査
主に尿検査と血液検査であるが、症状によっては骨格筋の画像検査も行われる。治療が遅れるとミオグロビンの大量流出によって腎臓の尿細管が損傷し、急性腎不全を引き起こすことがある。血尿が確認された場合は、早めに診察することが重要である。
主な原因疾患と治療
横紋筋融解症
筋肉痛などの治療薬の使用を中止し、症状によっては輸液療法を行う。さらに進行し高度な腎不全の場合は、血液浄化法(血液濾過透析)が行われる。
糖原病Ⅴ型(マッカードール病)
過度の運動をさけるなどの生活指導、ビタミンの補充療法。