最終更新日 2018/04/20

血友病

血友病とは・・・

血友病(けつゆうびょう)とは、血液凝固因子の1つである第Ⅷ因子(だいはちいんし)、または第Ⅸ因子(だいきゅういんし)の先天的な活性低下により、出血傾向をきたす遺伝性疾患である。第Ⅷ因子に起因する血友病を血友病A、第Ⅸ因子に起因する血友病を血友病Bという。

 

血友病A、Bともに伴性劣性遺伝で、通常は男児のみに発症する。よって血友病の男性と健常の女性との間に生まれてくる女児は全て保因者となり、男児は全て健常である。健常の男性と保因者の女性との間に生まれてくる女児は、50%の確率で保因者となり、男児は50%の確率で血友病となる。
頻度は男児出生1万人に1人で、血友病AとBの比率は5:1程度である。

 

症状は繰り返す出血傾向である。小児期に皮下出血が多かったり、肉出血や関節内出血、筋肉内出血を契機に診断される場合が多い。
検査は血液検査で、血小板、凝固因子を確認する。血小板の数や機能は正常であるが、凝固因子の検査の中でもAPTTは延長し、PTは正常である。また第Ⅷ因子もしくは第Ⅸ因子は活性が低下している。

 

治療としては、出血症状を抑える目的に、欠乏している第Ⅷ因子もしくは第Ⅸ因子製剤を投与し、血中濃度を維持する補充療法が中心となる。

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