鼻はどのような役割を果たしているの?

『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。
今回は鼻の構造と役割について解説します。

 

山田幸宏
昭和伊南総合病院健診センター長

 

鼻はどのような役割を果たしているの?

は空気の出入り口の1つです。外鼻、鼻腔、副鼻腔から構成されており、外鼻は顔面中央の隆起、鼻腔は外鼻孔(鼻の孔あな)から咽頭に続く空間、副鼻腔は鼻腔を囲む骨の内部にある空間です。

 

鼻の構造

 

鼻腔には、鼻毛の生えている前庭という部分と、その奥に上鼻道、中鼻道、下鼻道という3つの通路があります。鼻毛は、空気と一緒に吸い込んだホコリを取り除くフィルターの役割を果たしています。鼻腔に入った空気は、吸い込んだ勢いで鼻腔の天井に突き当たり、一番上にある上鼻道を通って気管に流れていきます。

 

鼻のもう1つの役割が、においを嗅ぎ分けることです。においを感じるのは吸い込んだ空気がぶつかる上鼻道の部分で、ここには嗅球というにおいを感じる受容器があります。ヒトの嗅覚は動物に比べると劣るとされていますが、それでも40万種ものにおいを嗅ぎ分けることができます。

 

メモ副鼻腔(ふくびくう)

細い管によって鼻腔と連絡しており、内面は粘膜で覆われています。副鼻腔は、強い力が顔面にかかったときに衝撃を和らげたり、声をきれいに響かせたりする働きがあります。

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『看護のためのからだの正常・異常ガイドブック』 (監修)山田幸宏/2016年2月刊行/ サイオ出版

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