味を感じるのは舌のどの部分?

『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。
今回は味覚について解説します。

 

山田幸宏
昭和伊南総合病院健診センター長

 

味を感じるのは舌のどの部分?

舌は、前2/3の舌体と後ろ1/3の舌根に大別されます。鏡で舌を見ると、奥のほうに「へ」の字の形に大きな突起(有郭乳頭)が並んでいます。この突起の部分を分界溝といい、これより前が舌体、後ろが舌根になります。

 

味覚を感じるのは主に舌体の部分です(図1)。

 

図1味覚の分布

味覚の分布

 

味は、甘味、辛味、塩味、酸味に区分され、甘味は舌先で、塩味は舌先の外側で、酸味は舌の奥のほうの外側で感じやすいとされています。苦味だけは、舌根との境の有郭乳頭あたり、さらには舌根の部分で感じ取られます。しかし、近年では舌の部位による感受性に違いはないといわれています。

 

 

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『看護のためのからだの正常・異常ガイドブック』 (監修)山田幸宏/2016年2月刊行/ サイオ出版

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