食べ物と薬の相互作用を考慮しなければいけないのはなぜ?|経口与薬

 

『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。

 

今回は食べ物と薬の相互作用に関するQ&Aです。

 

大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授

 

食べ物と薬の相互作用を考慮しなければいけないのはなぜ?

ある種の食べ物と薬を一緒に取ることにより、薬効が低下したり、逆に効きすぎる場合があるからです。

 

現在、知られている相互作用には次のようなものがあります。

 

ワーファリンと納豆

ワーファリンを服用中に納豆を食べると、腸内で納豆菌によって多量のビタミンKが合成され、ワーファリンの抗凝血作用が阻害されます。

 

グレープフルーツジュースと種々の薬物

グレープフルーツジュースを飲むことで、ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗(きっこう)薬、テルフェナジン、シクロスポリンなどの腸管・肝臓での代謝を阻害し、血中濃度を増大させる可能性があります。

 

テトラサイクリンと牛乳

牛乳と一緒に服用すると難溶性になります。

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版

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